「包装産業 -日本vs世界―」
石髙康治 様
ご多忙のなか、「包装産業—日本vs世界—」のご講義、ありがとうございました。
講義内容
国際経済論特殊講義の7講目でした。
今月は中だるみが続いています。何か対策が必要?
田中記念館大ホール(定員454人)は、空席が目立つ割りに、レジメが500部弱がでています。
理由は、授業の最初にレジメをもらい、授業の終わりごろに出席カードをもらう「中抜き」が目立つようです。
講義は、長年の東洋製罐からの経験と米国駐在も長く、包装産業についての話は聴ける機会が少なく、興味深く聞かせてもらいました。
また、多くの参考文献をレジメに記載されており、学生、一般聴講生に役に立つと思います。
学生時代ESS(語学部) F.L.D(Foreign Language Department)での語学力が役立ったようです。
石髙講師から丁重なメールと講義のフル・テクストをいただきました。メールの一部をご紹介します。
「小生にとりましても東罐人生の総括が出来た結構な機会だと喜んでおります。
また講義後の歓談の機会を得ましたこと尚楽しく厚く御礼申し上げる次第でございます」。
1.缶詰の歴史
1)1804年 世界最初(仏・ニコラ・アッペール)
2)1812年 英・ブルキ缶使用
3)1871年 日本最初(長崎・松田雅典のイワシ缶詰)
4)1901年 米・American Can Company 設立、1904年Continental Can Company 設立
5) 1917年 東洋製罐(創業者・高碕達之助):缶詰を作る会社が、缶を作る製缶業に専業化
2.米国から技術導入
缶(金属)、ボトル(ガラス、プラスチック)、コップと言わないでカップ(紙、プラスチック)、製缶技術
3. 日・米・欧・中の包装産業の規模(省略)
4. 缶、PETボトル、ガラス瓶の製造方法(省略):ビデオで見たかった!
5.容器の機能:安心・安全・簡便
6. 世界の容器のリサイクル:リサイクルの優等生
日本:スチール缶約90%、アルミ缶約92%、PETボトル約65%
米国:スチール缶約60%、アルミ缶約52%、PETボトル約35%
英国:スチール缶約50%、アルミ缶約41%、PETボトル約20%強
(2005年現在)
7. 世界の大手容器会社 ベスト5社
1)Tetra Pak(スイス)、2)Smurfit-Stone(米)、3)Amcor(豪)、4)Crown Cork & Steel(米)
5)東洋製罐グル-プ
8. TOMATEC(社名日本フエロー)の歴史
1)1950年東洋製罐とアメリカFerro(オハイオ州)との日米合弁で設立
2)ほうろう鉄器の原材料であるガラスフリットを専門に作る会社
外国の資本・技術・市場を当てにした会社
3)2003年の契約終了時:立役者(筆者が追記)
・契約を終了する際に、終了条項の解釈をめぐって日本、台湾、米国の弁護士を巻き込んだ係争にまで発展
・なんとか半年くらいで片をつけることができた
・商標も社名は、日本フエローから東罐マテリアル・テクノロジーに商標もTOMATECに変更