経友会ニュース第6号(2003年春号)

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経友会ニュース -第6号(WEB版創刊号)-
発行:大阪市立大学経友会
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☆経友会は、大阪市大経済学部・経済学研究科を応援する同窓生組織です☆
目次
●あいさつ 木村 進(経友会会長)
●特別寄稿
・学者と政治家 藤井良広(47年経卒、日本経済新聞経済部編集委員)
・経済不況と大学改革 佐藤 光(前経済学研究科長、同教授)
●シンポジウム報告
●会員寄稿
・「近代日本」という事 山田博利(30年経卒)
・「我ら37同期会は…」谷岡進作(37年経卒)
・「健康経済論」 横田一彌(平14年経院卒)
●経友会からのお知らせ

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●あいさつ
・「経友会活動へのご協力のお願い」経友会会長 木村 進
年月の経つのは早いもので、経友会の誕生から5年余が経過しました。思い起こして頂きますと、大阪市大経済学部は、大阪商科大学を母体として誕生してから、1999年に50周年を迎え、この大きな節目の年を記念して、経済学部の先生方を中心に、記念事業に取り組もうとしておられました。われわれ経済学部卒業生としても、この記念事業を支援するとともに、経済学部の先生方との間・卒業生相互の連携を継続的に深めて行くための組織として、1997年11月、経友会という同窓生組織を設立したのであります。
経友会は、経済学部創立50周年記念事業の推進の過程で誕生して参りましたが、大阪市大経済学部の発展と充実、及び会員相互の親睦を図ることを目的として設立されたものでありますから、経済学部の先生方のご期待もあり、今後も継続的に活動し、発展させて行くことに成ったのであります。
1999年秋、50周年記念事業を成功裡に無事終了することができました。これはひとえに、経済学部との連携の下に、経済学部卒業生を会員とする経友会の協力と関係者とのご理解の賜であったと言えましょう。
経友会の当面の活動の中心は、2001年度総会で決定されました事業計画により、『経友会ニュース』の刊行や経済学部の先生方、卒業生等をメンバーとするシンポジウム・講演会の開催のほか教育支援などにより、経済学部との経常的な提携を図って行くことになりましょう。言うまでもありませんが、経友会を今後も継続的に活動し、発展させて行くには、経済学部卒業生各位のご協力が不可欠であります。卒業生各位には、「経友会」の活動にご理解と絶大なご協力をお願い申し上げる次第です。

●特別寄稿
・「学者と政治家」 藤井 良広
取材者という仕事柄、いろんな方々に会う機会を得る。それこそ、時の総理から、銀行の頭取、一線の経営陣、著名な学者、現場を生き抜く企業戦士、街のおじちゃん、おばちゃんたち。それぞれに魅力的で、自分の領分に属することのみならず、この国の先行き、将来のあり方を憂う人々が増えている。日本人は画一的で個性が少ないと言われて久しいが、結構、多様な個性が満ちあふれているように思える。
ところが、そうした多様な思いを束ねるはずの、国全体の政策運営は見事なほどに、進路をはずし続けて久しい。橋本龍太郎→小渕恵三→森喜朗→小泉純一郎と続く政権の流れも、首班たちの個性はそれなりに豊か(物議を醸す人もいるが)だが、政策路線は財政再建と景気刺激の二項間を、行ったり来たりする単純往復を繰り返してきたに過ぎない。現小泉政権は、学者出身の竹中平蔵氏を経済財政・金融担当相に据え、銀行の不良債権処理のハードランディングを志向するが、処理に必要な財政資金を十分に用意せず、世間の「銀行性悪説」に便乗して銀行を追いつめる学者とも思えぬ手法で、世間を騒がせている。
竹中氏は、金融相就任早々に打ち出した金融再生プログラムを巡る政治、金融界挙げての攻防の成果を、「5勝1分け」と自己評価した。銀行の自己資本を嵩上げしている税効果会計の即時是正の主張が先送りになった点を、引き分け扱いし、その他、資産査定の厳格化などをプログラムに盛り込んだことを「勝ち」と宣言したわけだ。
しかし、金融行政を子細にフォローすれば、同氏が自分の得点にカウントしたテーマは、いずれもこれまで行政の現場で積み上げてきたものの延長線上のものばかり。
同氏が冷静な分析力を持つ学者ならば、人の研究成果を自分の功績のように言い立てるわけはないのだが、同氏を育てたとされる加藤寛千葉商科大学長をして「竹中君は政治家になった」と言わしめた通りなのかもしれない。ただ、彼が抜擢されたのは、政治家としてではなく、経済がわかる学者としてのはず。それが、政治家もどきだとすれば、抜擢の意味がない。もっとも、学者に丸投げした政治の側は当の学者の実力を評価する力はとてもなく、学者が政治家を気取っても気付かないようだ。
少し前、戦後体制を築いてきた政官財の“鉄の三角形”の制度疲労が問題となった。どうやら、その外縁で象牙の塔を築いていた学界も、疲労の極みにあるのかもしれない。もっとも、そうした“もどき”の跳梁跋扈をはやすメディア、マスコミにも大きな病巣が内在することを認めざるを得ないと自戒する日々ではある。

・「経済不況と大学改革」 佐藤 光
構造改革の波が大学にも押し寄せてきました。もちろん我が大阪市大や経済学部にとっても他人事ではありません。筆者は、本学の「大学改革検討会議」の一員として、この半年ほどの間に数十回にも及ぶ骨の折れる会議を行った末、この9月に最終報告をまとめ提出したばかりです。
その内容についてはいずれゆっくり皆さんにご説明する機会があるかと思いますが、とりあえずいえることは、大阪市立大学も、まじかに迫った国立大学の独立行政法人化、文科省の掲げる「21世紀COEプログラム」、さらには大阪市が策定した「新行財政改革計画」などの新しい課題に早急に対応しなければならなくなった、対応するための抜本的な改革を行わなければならなくたったということです。
ところで、対応すべき課題の中身を少し考えてみると、それらが何らかの意味で日本経済の停滞あるいは苦境を背景としていることが分かります。国立大学の独法化と大阪市の行財政改革の根本的な原因の一つが経済不況による税収減であることはもちろん、COE(Eenter of Excellence、卓越した学術研究拠点)ですら、震源地をたどっていけば、日本経済の競争力の低落、あるいは科学技術の発展を通した日本経済の再生(への願い)という理由に行き着きます。経済不況によって促された大学改革—-これが、国公私立を問わず、日本の大学で行われつつある改革の本質だと言って大きな間違いはありません。
いずれにしても、改革は不可避で不可欠なことです。特に現在の状況の中では、大学といえども不要な支出を削減し、人員をスリム化し、場合によっては思い切った統廃合を実現し、最小のコストで最大のパフォーマンス、すなわち産業界や国家に最もよく貢献しうる学問研究の成果を上げることが必要です。「大学改革検討委員会」の最終報告も、そうしたことを市大の文脈に即して書いたものです。
しかし、ここで気をつけなければならないのは、大学の社会貢献、産業貢献、国家貢献は、大学が大学の独自性を守ってはじめて可能となるということです。すぐ上で書いた大学改革の骨子を不注意に読むと、まるで大学が「会社」あるいは「ビジネス」にならなければならないような印象を受けるかもしれませんが、もちろん、それは私たちの本意ではありません。大学は、いつの時代のどこの国の大学でも真理を探究するところ、つまり「真理の大学」であるほかはありません。一見迂遠で非効率的な学問研究、特に基礎研究に大学人が没頭してこそ「社会の役に立つ」こともできるのです。
このあたりのことは、スミスやマルクスやケインズなどの抽象理論を学びつつ現実社会のリーダーであり続けた本学部の卒業生の皆さんこそが、最もよくお分かりのことではないでしょうか。

●シンポジウム報告(平成14年7月13日<土>、学術総合情報センター10階大会議室)
☆ 先日、「都市再生と大阪」をテーマに、市大経済学会・経友会共催でシンポジウムが開かれました。本学経済学研究科の辻悟一教授をコーディネーターに興味深い議論が交わされましたが、今回はその要旨をごくかいつまんでご報告するものです。
【講演】
・木村 収 (阪南大学経済学部)
・濱田 学昭(和歌山大学システム工学部)
【コメンテーター】
・長尾 謙吉(本学経済研究所)
木村先生は、都市の再生という課題に対して、戦後から現在に至るまでの約50年間に渡る国家と地方の関わり、また大都市圏と地方との関わりについて特に財政的側面を通しての議論をされました。そのなかで従人口・産業が都市に一極集中することによって成立した従来型の都市化社会から、人口増加の終焉・高齢化経済構造の変遷という社会的側面、都市の拡大に伴う地域間人口移動の減少・都市間の成長格差による都市拡大又は地域の過疎化問題という空間的側面、都市生活という側面の歴史的変遷を経て、現在の成熟した都市型社会に移行した経緯と、現在新たに発生した都市の再構築、都市整備、環境問題に対してどのような対応を取るべきかという議論と、そのなかで特に地方分権を推進する現状にあって大阪市の行財政をどのように展開していくかというこれらの議論を豊富な図表やデータを利用することによって視覚的にも捉えやすい形態をもって説明して頂きました。
浜田先生は、主にエネルギー論的に都市再生の戦略・戦術に関する議論展開を行なわれました。内容として60年代の財政破綻から文化・知的活動にエネルギーを集中させる事で都市の復興に成功したニューヨーク市の事例、多極分散型の空間展開、都市と農村、あるいは都市間のネットワーク構築、交通・情報インフラ整備、自然・文化財産の管理を欧州都市間の相互協力による空間バランスの定常的監視・管理によって行うことで国家間を超えた都市中心の地域再生を果たそうとしたEU諸国の都市政策等の議論を踏まえ、大阪の都市空間の有効利用を考えた郊外居住者政策から、郊外居住者の意識・能力の向上を図るとともに、大阪の魅力とアイデンティティを生かした都市作りを通して、大きな都市を活性化させるエネルギーとして組みたてることが非常に重要ではないかという持論を展開されました。
長尾先生は、このテーマに対して産業活動の側面からの議論を展開されました。まず全体的な議論としてグローバル化・情報化のもと「距離の死」「地理の終焉」「大都市の死」との見方が出てきているが、都市で重要となってくるファクターは固定的資産から関係性資産へと移行しており、その意味において都市にはネットワークの組み合わせを実現する場としての役割が重要になってくるということを述べられました。その上で大阪の再生について、確かに将来に向けての大阪の人口は減少傾向にあり、競争力の低下等、計量的な予測では悲観的なものとなってしまうが、むしろその予測を前向きに受けとめること、肝心なのは都市として持ちうるポテンシャルを把握してその能力で可能な手段を模索していくことであるとの議論展開をなされました。最後に従来の都市経済学の常識に対して以上のような観点から問題提起をされる形で締めくくられました。
●会員寄稿
・「「近代日本」という事」 山田 博利
私は在学時代、安部隆一先生のゼミ:「西欧近世経済史」に入りました。だから今でも、経済のとらえ方は経済史的な観点からする傾向があります。私たちが習った経済史は、マルクス~ウェーバー~大塚久雄氏流のそれでした。当時それは、経済史学会でも少数派でした。今なら、もっともっと少数派でしょう。しかしその経済史観には、一本スジが通っていました。即ち‘資本主義’の根幹を、“自由な労働の合理的な組織を伴った市民的経営産業資本主義”と、していたからです。近代資本主義を、産業資本の生成~発展の中に観る経済史でした。マルクスの骨格に、ウェーバーによって肉付け(神経系をも伴った)された経済史に、魅力を感じました。最近になっても読むのは経済史関係が多く、『物質文明・経済・資本主義』とか、藤原書店刊の『地中海』なども、ウェーバーと対比しながら読むクセは抜けきれません。
そんなわけで、三年ほど前、東京で「マックス・.ヴェーバーと近代日本」というシムポジュームがありましたので行ってみました。それは、1964年ウェーバー生誕百周年以来のシムポジュームでした。そこには、わが国ウェーバー学者がほとんど参集しました。ドイツからは、日本語の堪能なWシュベントカー氏(「M.ヴェーバー全集」編集委員)がこられました。その時、誰かの質問に対し、氏は“今回のテーマは「マックス・.ヴェーバーと近代日本」だが、では、ドイツで「マックス・.ヴェーバーと近代ドイツ」というかといえば、それは言わない。もし言ったとしたらお笑い草だ。”と答えました。これには参集者全員、爆笑~苦笑でした。私はもともと江戸時代と近代日本は連続していると考えていましたから、Wシュベントカー氏の発言に快哉でした。
欧米では近代ドイツだとか近代英国・近代フランス・近代アメリカなど言いませんし、封建制から近代へも現代へも連続して繋がっています。確かにフランス革命だとか、産業革命・南北戦争・ビスマルクによるドイツ統一は、大事件でしたし、大きな変化をもたらしました。しかし、Fブローデルは、“産業革命は今でも続いている、もしそれが止まれば資本主義が崩壊する…”と言っています(彼が資本主義はシステムではない…というのは、こういう点を指しているのでしょうか)。第一、(近代)資本主義の発生以降を“近代”とはいわない。それによって区分しないようです。
ひるがえってわが国では、明治維新以降を近代日本というようです。“近代日本”というコトバはアカデミックでもあるし、ジャーナリスティックでもあります。日本は欧米以外で封建制を経験した唯一の国です。ただ、ここでいう封建制は、近代日本の政治・経済・社会を“半封建的・半軍事的”と規定する場合の‘封建’とは、少し違います。確かに明治維新以降、わが国は多くの変革を経験しましたが、その根底にあるものは受け継いでいます。金融システムついては、現代と江戸時代を比較すれば、極端にいうとコンピュータが導入されているかいないかの違いです。教育についても、江戸時代においてさえ読み書きソロバンが出来なければ、丁稚小僧にすらなれませんでした。
ところで、前々から次ぎのような事が言われている。即ち“わが国おいては17世紀末~18世紀初ころ(元禄年間ころ)、日本人のマンタリテ=心象に何か変化が起こり、それが現在まで続いている…”と。一般的には、明治維新で封建制度が崩れて近代日本になり、今また、第二次大戦に敗れて民主日本になった…とされています。しかし、そんな明治維新や敗戦は大きな問題でなく、このマンタリテがずっと続いているのこそ重要であり、このマンタリテが、日本経済繁栄(最近はガタピシだが)の根幹だそうです。問題は、このマンタリテ~エートスとは何か~?です。
(山田博利、経済学部30年卒)

・「我ら37同期会は…」 谷岡進作
「経友会37同期会」、昭和37年卒業の同窓生111名がメンバー。そのうち既に7名が鬼籍に入り、5名とは連絡が取れない状況。差引き99名が「名簿」に名を連ねている。
卒業してからは、高度成長の担い手としてしゃにむに社業に邁進し続ける生活を経て、現在では一部の者を除いてほぼリタイアしている状況となっている。
在職時代は夫々に責任ある業務を任され、時間的な余裕もなく、また子育てという難事もあることから、ユックリと「同窓生」と懇親の機会を持つということはあまり出来なかった。そういうような背景を持った卒後40年の「同期会」の概要を報告する。
我々「経友会37同期会」の最近の状況は上記の時間的な余裕の発生からスタートしている。加えて後述するが「メール網」の拡充がそれを後押ししていると言えよう。

(1) 全国総会
一般的に同窓の大卒者が業務を離れホット一息をつけ、かつ時間的な余裕が出来、そして多くの者が出席できるような「タイミング」はかなり少ないと言える。60歳を越えて2~3年がそのタイミング。今までは地理的な関係で、関西、関東に分かれて懇親会やゴルフ会を行なってきたが、全国規模の同窓会は一度も開催していなかった。今回メール網を利用してヒヤリングを行い、10/10~11の浜松での開催となった。出席者42名、40年振りの再会が直ぐににこやかな談笑に変わるこの不思議さ。「同窓会」の「魔力」を痛感する。
総会は故人への黙祷からスタート、ご無理をお願いし母校大島先生から心温まるお祝辞を頂戴。我々に対する叱咤激励の文言に対し、あらためて厚くお礼申し上げます。
「時間よ、止まれ」の気持ちとなったのは関東地区世話人澤村君の偽らざる心境か。
翌日は「観光」、「ゴルフ」組に分かれて青空のもと精一杯楽しみ、明日への活力を享受し、次回の再開を固く誓い合って夫々帰途に就いた。

(2) 37同期会メール網
これは何と言っても関西地区世話人井上君の尽力による。メール網の構築はひたすら地道な作業の積み重ね。今回の成功は同君の努力の賜物であり、貴重な財産となっている。同窓生の消息を尋ねたり、自分の思うことを送信したりと56名のメールが連日飛び交っているが、とりわけ全国大会開催の準備段階で出欠状況のチェック、付随する諸連絡など開催準備を担当した私にとって大いに力となってくれた。この威力たるや、まさに絶大。加えてインターネットでの「掲示板」や「談話室」などは「カキコミ自由」な優れもの。我がメール網はそんな優れものも装備しています。皆さん!!どうぞ覗いて見てください。(谷岡進作、経済学部37年卒)

・「健康経済論」 横田 一彌
国民経済の目標が科学と技術に支えられる経済成長におかれて久しい。勿論、完全雇用・物価安定・均衡国際収支あって経済が成長することは、資源と地球環境の安定が保証されているかぎりにおいて、
望ましいことである。需要不足のなかで産業の構造変革が叫ばれ、新製品の出現が待たれている。
しかし、資源と地球環境を考え、物財生産における景気変動を考慮するとき、経済成長だけを追うには限界がある。
われわれは豊かさこそ経済の目標にしているのではないか。それはより多くの物財を求めることだけではない。豊かさは心の安定が基本であり、それは「元気で長生き」を実現したとき実感できるだろう。
日本の平均寿命は、戦後は先進諸国より10年以上短かったが、高度成長とともに先進諸国に追いつき、いまやトップ層に位置するまでになった。毎年のように余命が伸びている。
下記の表は各々約10年間の平均年間延長余命の推移を表している。今後は余命の延長だけでなく、健康寿命の延長すなわち最後の疾病期間最小化の余命延長が求められる。
平均寿命の年間平均延長余命の推移
1935-47 47-55 55-65 – 75 -85 – 95 – 99
男性 0.26 1.69 0.41 0.4 0.3 0.1 0.18
女性 o.36 1.72 0.52 0.4 0.36 0.24 0.28
60歳の余命の年間平均延長余命の推移
1935-47 -55 -65 -75 -85 -96 -99
男性 .023 .267 . 023 .218 .196 .094 .157
女性 .027 .291 .07 .226 .256 .207 .245
この表では女性の年間延長余命が男性よりもいつも大きい。それは60歳の余命においても1975年以降に特に顕著である。1890年生まれの60歳の人々が80歳以上になれたのは男性で27.7%、女性で41.7%であったが、1920年産まれの人々では男性で54.9%、女性で74%である。
健康で長生きは、化学・医学・薬学と医療技術の進歩により、栄養・保健・予防検診と生活指導・医療・介護によってもたらされる。これらの需要にたいし、供給量が不足しているだけでなく、対応する供給の質の向上すなわち関連科学と技術の進歩による「健康で長生き」には制限がない。
これらへの投資が政府の適切な政策と民間企業の良好な経営により有効な成果を挙げるならば、医療費用と介護費用の節約になるだろう。このような健康経済論がいままでの医療経済論に代わり研究されるよう期待する。
以上

☆ この横田氏のご提言に対するご意見、ご助言等ありましたら積極的に事務局までお寄せください。
お許し頂ければ次号に掲載させて頂きます。

●経友会からのお知らせ
・第1回経友会出版助成について
― 今回、第1回経友会出版助成に本学経済学研究科、坂上先生の論文「舶用蒸気タービン百年の航跡」が選ばれ、先日経友会会長より金30万円を贈呈致しました。

・経友会第6回総会実施報告(平成14年7月13日<土>、学術総合情報センター10階大会議室)
(出席人数経友会会員78人、教員11人)
午後2時10分、南部昌弘事務局長の司会により、開会。木村進会長および大島真里夫学部長挨拶の後、議長に会長が就いて議事進行。事務局長から

1)2001年度事業報告
a 常任幹事会、大島学部長と役員懇談会などの会合の状況
b「経友会ニュース」第5号発行

2)2001年度収支報告
a 経友会会費納入状況
平成12年度 納入人数 409人、金額 1,212,320円
平成13年度 納入人数 523人、金額 3,398,440円
b 経友会(2001年度)会計報告
収入 10,701,765円(うち前期繰越金 6,158,495円)
支出 10,701,765円(うち次期繰越金 9,612,355円)
をそれぞれ報告し、承認された。
次に事務局長から、

3)2002年度事業計画
a 経友会活動の新たな展開案
2001年度事業計画で決定した「経済学部・経友会の協力関係の拡充」の具体案として
経友会活動の新たな展開案
(1)(在校生に対して)
(a)表彰される優秀学生や優秀論文に副賞を授与する
(b)三商大学生討論会に助成金を出す。
(c)総会時のシンポジウムに学生の参加を促す
(d)経友会ニュースを全学生に配布する
(e)入学式、卒業式に経友会活動を積極的にPRする
(2)(学部に対して)
(a)教員の研究成果の出版に当たり、木本基金と連携し費用の一部を助成する
(b)経済学会等と連携を強化し、経友会活動に有効な事業に協賛する
を提案し、了承された。
さらに事務局長から

4)経友会(2002年度)予算案
収入 11,020,000円(うち前期繰越金 9,612,355円)
支出 11,020,000円(うち次期繰越金 8,920,000円)
を提案し、了承された。
また会長から

5)終身会費設定に伴う会則改正案
a 終身会費を30,000円とし、学部卒業後27年以上の会員に適用し、年会費(3,000円)か終身会費かを選択できるものとする。
b 大学院終了又は退学した会員は、上記aと同様、年会費か終身会費かを選択できるものとする。
を提案し了承された。

6)閉会 午後2時50分

事務局から
1.経友会第7回総会・シンポジウムのご案内
【経友会総会】
日時:2003年7月12日(土)午後2時~5時
場所:阿倍野メディクス(大阪市立大学医学部・医療研修センター)(予定)

【経済学会・経友会共催シンポジウム】
日時:経友会総会終了後
場所:同上
テーマ・講師・パネラー:未定

【記念レセプション】
日時:シンポジウム終了後
場所:同上

2.第11回経友会常任幹事会
日時:2003年4月12日(土)午後2時~5時
場所:梅田・文化交流センター(大阪駅前第2ビル6階)、談話室
テーマ:上記シンポジウム内容検討等

3.第12回経友会常任幹事会
日時:2003年5月31日(土)午後2時~5時
場所:阿倍野メディクス、7階研修室
テーマ:第7回総会議案検討等

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☆編集責任・お問い合わせ☆
大阪市立大学経友会事務局(南部昌弘)

☆経済学研究科・経済学部のホームページもぜひご覧下さい☆
http://www.econ.osaka-cu.ac.jp

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☆メール版読者への編集後記☆
経友会ニュースのメール版は、今回が創刊号となります。在校生の皆さんにも役に立つ内容にしていきたいと思いますので、どうぞ皆様優しく(笑)見守ってください。(平12年経卒、前田)