「塗料業界の現状と課題」

2008年度(H20年度)

11/20(木)は、日本ペイント㈱ 三村昭氏(法54年卒、人事部長)に、第7講「塗料業界の現状と課題—グローバル化の進展と環境への対応—」の講義をしていただきました。
自作パワーポイント(グラフ、写真入り)駆使して、わかりやすい講義でした。
化学業界の講義は今回が初めてのこともあり、聴講生が熱心にメモをとっていました。
サポートされた人事部山本琢仁氏も、部長からこんなに詳しい会社の話を聞くのは初めてだったそうです。
ありがとうございました。

なお、1979年、三村昭 氏ら日本ペイント有恒会の方々が 「母校創立百周年記念(田中記念館正門前)」として塗装奉仕中の写真と今回(11/20)の同館正門前の写真を添付しました。

また、学生時代は、昼休みスポーツ同好会(昼スポ)に所属。本講座担当の佐々木先生(中国経済論)はなんと昼スポ担当教員だそうです。

■講義の概要 
1.会社の概要
 ・創業 1881年(明治14年) (参考)大阪商業講習所創立(1880年)
 ・07年度連結売上高 2,592億円(グル-プ総売上4,000億円) 経常利益113億円(4.5%)
  自動車用塗料(新車用)         37%
  汎用塗料(家、橋、構造物など)     17%
  工業用塗料(機械、金属製品、家電など) 17%
  その他(船、道路、自動車補修など)   24%
  非塗料分野               5%
 ・07年度人員 単体 2,000人 連結 6,100人 グローバルグループ 約13,000人
 
2.塗料工業の歴史
 ・近代的塗料の始まり:1954(安政元年)ペリー来日の翌年、日米和親条約交渉を行う建物に防腐剤「タール」が使われた。
 ・1881年 公明社創業(日本ペイントの前身)⇒海軍軍艦、鹿鳴館、皇居など
 ・日本特許第1号:同社の堀田瑞松(1885年8月15日取得)「錆止塗料及び其の塗り法」
 ・大正始めめ頃 塗料メーカーが次々と生まれる

3.塗料工業の現状
 ・塗料の生産数量と出荷金額の推移 2007年193.9万トン 7,688億円(添付資料参照)
 ・塗料の役割と効用
  ①保護(耐久性・・・さび、光、傷)
  ②美観(色のデザイン、景観のデザイン)
  ③特別な機能(価値を高める)・・・電気、磁気、熱、光学、物理、生物、化学的、その他の機能

4課題
 ①環境への配慮(添付資料参照)
 ②グローバル化の進展 
  ・塗料生産量 アメリカ、中国、ドイツについで日本(195.1万トン)で4位。
  ・市場規模 3.2兆円(日本ペイントシェア6% 6位)
  ・日本企業の海外進出 2007年度134万トン(中国52.7%、東南アジア23%、極東5.3%、
   欧州4.9%、米国2.8%、その他11.4%)

講義前に研究科長室で佐々木教授と

三村昭講師

1979年三村昭氏ら日本ペイント有恒会の方々の母校創立百周年記念塗装奉仕

画像の説明

画像の説明

画像の説明

講義後の懇親会

(文・写真、竹内淳一郎)