「国際部グローバル時代を生き抜く

2008年度(H20年度)

■1/15(木)は、中野 亮一 氏(法60年卒・大阪商工会議所 地域振興部課長、準硬式野球部所属)
 に、「グローバル時代を生き抜く“地方都市大阪”の戦略と展望」の講義をしていただきました。
 パワーポイント88面を手際よく使っての講義に、学生も静かに聞き入っていました。

■講義終了後、飲み会(八剣伝)で、講師候補にロッテ球団社長・瀬戸山氏(商52卒)、サンスタ
 ー会長・工藤治夫氏(経37卒)をご紹介いただけるとのことでした。
 さっそく有田氏に、瀬戸山隆三氏をご紹介いただき、同氏から快諾いただきました。
 誠にありがとうございました。
 また工藤治夫氏には、次年度にお願いしたいと思っていますので、よろしくお願いします。
  
■大商の概要
 設 立:  1878(M11)年(大阪市中央区本町橋2-8)  
 会 頭:  野村明雄 大阪ガス会長
 会員数:  約29,000企業・団体(東京81,000) 
 職員数:  約240名
 予算規模: 約47億(2008年度) 経常利益 9.5億円(1.8%)
 ミッション:地域経済総合団体として大阪経済の振興

■講義内容
1.第2次大阪賑わい創出プラン:日本における大阪・関西の相対的地位の低下の再生策?
 3つのエンジン産業が牽引するアジアの中核都市大阪の実現!
 1)新しいモノづくり
  ・情報家電ビジネス
  ・モノづくり企業の技術開発、経営改革の支援 
  ・環境貢献型モノづくり産業の振興  

 2)ライフサイエンス
  ・彩都中部地区はじめ北大阪での「創薬」、「医療機器開発」クラスターの早期形成
  ・次世代医療機器産業化の推進 ・創薬関連知的財産権の活用促進

 3)ツーリズム  

2.大阪ツーリズムの課題
 ・訪問先が定番の観光施設・エリアに集中
  (とくに大阪城公園や道頓堀など入場料にいらないエリア)
 ・多彩で個性的な地域資源が十分活用されていない
 ・「怖い」「汚い」といったネガティブな都市イメージの固定化と「コナもの」「お笑い」
  に偏重
 ・「心の温かさ」「近親感」といった「人」に関わる都市イメージが十分活用されていない。

3.課題解決の方向性と大商の今後の展開と取り組み
 1)顧客ニーズにあった地域資源特性を引き出すプログラム開発による商品づくり
   ⇒大阪ナイトカルチャー事業(03年より)
    ・文化的な大阪のナイトライフの創造
    ・美術館・博物館の夜間延長
    ・夜7時半からのコンサート、伝統芸能など、レイトショーの呼びかけ
     (1200以上の協賛事業実現)
    ・ミッドナイトチェックイン制度の創設

 2)都市型ツーリズムの展開の基盤整備
  ・都市イメージの形成
  ・国内外への観光プロモーション展開
  ・都市型ツーリズム推進プラットホームの整備
   ⇒東横堀界隈、近代建築などをめぐるまち歩き実施。今後は推進協議会を通じての推進

 3)産業観光
   大人の社会見学の人気上昇(産業集積の高い大阪にはコンテンツが豊富)

 4)なにわなんでも大阪検定」の本年6月21日実施
   公式テキスト(『大阪の教科書』 3月上旬発売予定)

4.これからの大阪の観光
 1)名所・旧跡を巡る「見る観光」から「する観光」へ 
 2)発地型から着地型観光へ・・・地元住人と深い触れ合いを楽しむ観光へ
   ・歴史文化遺産や伝統芸能の参加体験を含む鑑賞
   ・産業施設や工場での学びや体験
   ・食文化の手作り体験を含む食べ歩き
   ・商店主や店員、ガイドなど大阪人とのコミュニケーション
     「人懐っこさ」「おもてなしの心」「大阪弁」が大きな武器に

5.観光振興の担い手育成
 1)プロデューサーの育成 2)エンターテーメント性を有したインタープリターの育成

中野亮一講師

画像の説明

中野亮一講師、佐々木教授、竹内淳一郎

中野さんが現役時代出場した第34回全日本大学準公式野球大会(1982年)

(文・写真、竹内淳一郎)